観戦雑記

思うままに適当に。

200624東北楽天-日本ハム(楽天生命)

東北楽天5-2日本ハム楽天生命)

J SPORTS

実況:中田 解説:川崎憲二郎

 

三回裏途中から。

 

楽天移籍後初登板の涌井とプロ初登板の河野の両先発。

 

プロ初勝利を賭けるルーキーのために、打線は涌井からどれだけリードを奪えるか。河野はどこまで投げられるか。右の強打者が並ぶ楽天打線にどこまで通用するかに注目していた。

 

中田の一発と大田のタイムリーで日本ハムが先行。四回終了時でリードしており、五回を投げきれれば、勝利投手の権利が手に入る。新人の登竜門ともいえるシチュエーションに、河野は呑まれてしまった。

 

九番の辰己が四球で出塁。ランナーを置いて上位に回る。茂木のファウルフライで辰己が二塁を陥れる好走塁。続くブラッシュはカウントを悪くしたところで歩かせ、鈴木大の打席で今度は辰己が三盗を決める。ひとつのフォアボールからやりたい放題に掻き回され、息をつく間もなく鈴木大がタイムリー、浅村に逆転の3ランと試合がひっくり返ってしまった。

 

出してはいけないランナーを歩かせて致命傷を負った新人の河野。先制を許しながら淡々と投げ続け、試合を壊さず作り上げたベテランの涌井。終わってみれば好対照な投げ合いだった。

 

「コースを狙いすぎ」「もっとコースは真ん中で低めに集めれば」とは河野に対する川崎氏の解説。申告敬遠を除いて与えた四球は五回で五つ。丁寧にいきすぎかなと感じていた。

また浅村の逆転弾は思い切り踏み込んで打たれている。横振りの左腕なら、右打者の内角を突くクロスファイアを交えられれば、易々と自分のスイングをされずに済む――とか河野と同じ高卒社会人経由の公文を思い浮かべて思ったり。

 

今日の試合で楽天は辰己・涌井・浅村の活躍が目を引いたが、それだけではない。強打者のロメロがレフト前の打球で二塁を陥れる走塁意識を見せれば、キャッチャーで八番の太田がロメロを返す長打。今年の楽天打線が分厚いことは、開幕前に予めイメージしていたが、対峙してみると確かに心休まる暇がない。極めつけは小深田の守備。渡邉諒のヒット性のハーフバウンドを飛びついて処理して、ストライクの一塁送球。守りにも穴はないのか。

 

楽天相手にいきなり二連敗を喫したが、力の差を痛感させられるのに十分な二試合だった。しばらくは同じ相手と六連戦もこなさなくてはならないのだから、明日は立て直さないとズルズルと尾を引きかねない。先発・バーヘイゲンに懸かる期待は大きい。