観戦雑記

思うままに適当に。

200726ソフトバンク-日本ハム(PayPay)

ソフトバンク 6-1 日本ハム(PayPay)

スポーツライブ+

実況:大前一樹 解説:坊西浩嗣

 

今季初のカード勝ち越しと対ソフトバンク戦勝ち越しの懸かった試合。

 

粘り強く投げられた二保と粘れなかった河野

河野は四回五失点。ストライクが入らずに自滅という次元にいる投手ではない。個々の投球を見ていると、いい球を投げていると思えたのだが。甘い球は痛打され、多少厳しい球でもヒットにされていた。

初回の中村晃には、ボール球を使わず三球勝負を挑んで返り討ちに遭った。前回のようにカーブやボール球を上手に織り交ぜられないまま打たれたり、バッテリーの姿勢に少し歯痒さを感じたのが正直なところ。

出したら嫌なランナーを出して、回したら嫌なバッターに回したら得点に絡む。それが三回続いた結果の五失点だった。

二保はきれいなフォーシームや大きく曲がる変化球を投じず、ツーシームを中心に小さく変化する球を駆使する投手。三振を意識して組み立てるのではなく、ストライクゾーンの中に打者が食いつきやすい球を投げていくタイプ。

序盤から球が高めに浮きがちで、毎回のようにランナーを背負うものの、強烈なライナーが何度も野手の正面を突き、その度にチャンスが潰えていった。"打たせて取る"を体現するピッチング。のらりくらりと回を重ねて、勝利投手の権利を手にしていた。

 

全打点を叩き出したソフトバンクの上位打線

今季初の1番起用となった今宮を軸に打線が回っていた。一回はリードオフマンとして内野安打で出塁すると、バントと進塁打を重ねて4番のバットで生還。二回は下位打線が作ったチャンスを回ってきた打席。低めのチェンジアップを捉えてポイントゲッターの仕事をしつつ、自分も柳田の犠牲フライで帰ってきた。

2番の周東も送りバントセーフティバント三塁打で小技と快速を発揮。打率は3割に乗った。3番柳田・4番柳田で合わせて3打点と、上位打線が存分にやりたい放題暴れまわっていた。

上位打線に目が行きがちだが、9番の川島もいやらしかった。アウトカウントを稼ぎたい打順にいながら簡単に打ちに行かず、河野に球数を放らせたうえでしぶとく二安打。駆け引きに長けて、試合に出れば結果を残す。仕事人と呼ぶにふさわしい仕事ぶりだった。

 

左投手に代わっても代打を出されなかった清宮

六回表、二人出塁させて清宮を迎えたところでホークスは二保から左の川原にスイッチ。清宮は代打を送られず、打ちに行って併殺打。レギュラーになれば、相手が左投手だろうと変えられず、結果を残さなければならない。期待を込めて、また今後の試金石として、そのまま打席に立たせたのだろうが、明るい成果は生まれなかった。

試合を振り返ると、ホークスが継投に入ったばかりの六回表が試合を動かせる最後のチャンスだった。分岐を捻じ曲げるにはまだまだ遠い。

 

日本ハムは次のカードからオリックス戦。首位にいた楽天相手にカード勝ち越しを決めて波に乗っている。順位差はひとつ。次の六連戦は引きずり落とすか引き離されるかの戦いになる。